Nepenthes mira #1

Nepenthes mira ネペンテス・ミラです。
Matthew Jebb氏とMartin Cheek氏によって1998年に記載された比較的新しい種で、フィリピンのパラワン島標高1550m~1605m地点に自生する高地性種です。両氏によるとこの種はボルネオ島のN.edwardsianaN.macrophyllaN.villosaと近縁であるらしいのですが、いずれも牙をもつ種ですしあまり似ていないように思えます……(見た目以外に類似点があるのでしょうが)。
種小名のmiraはラテン語mirusに由来し「wonderful」という意味なのだそうです。たしかにあまり大きくない現時点でもそれなりに丸っこくて可愛く、袋体のまだら模様や唇と蓋をつなぐ橋のあたりのギザギザには味がありますね。

開口部

横から
唇の上部分にやや見られる棘が個人的に気に入っています。
袋の大きさは現在およそ4cm強ほど。我が家のものはBorneo Exotic由来の株です。
上の写真からわかると思いますがこの種は蔓が妙に長く伸びます。しかも我が家ではまっすぐ下に伸びるのではなく、窓と反対の方向へ伸びるのです(ちょうど写真に写っているまだ袋を付けていない蔓のような感じです)。これがこの種の特徴なのでしょうか。

以下は2014年4月23日時点の草体です。なかなか草幅が大きくならず茎だけが長くなってしまいます。うーん、実は我が家でももっとも調子のよくない種のひとつです……。一応葉は展開してくれますし袋も付けてくれますがあまり長持ちしません。

本種の栽培についてあまりコレというようなはっきりした情報もなく、「日差しを強く乾燥気味に」とあったり「湿度を高く光は弱め」とあったり、人によってまちまちです(……極論すればネペンテス栽培法そのものが人によりけりかもしれませんが)。とりあえず去年までは乾かしぎみで栽培していましたがあまり調子が上がらなかったので、今春からやや水を多めに栽培しています。次の栽培記録を付けるときにもっとよいものになっていれば、と思います。

コメント

  1. これは、以前Wistuba氏がsp Palawan2としてたものだったと思います。私もこの種、好きなのですがなかなか思うように育ってくれません。砲弾形となれば理想なのですがアラータのような袋しかつけません。小型種かと思ってましたが、某所で巨大化した株の画像を見て、びっくりしたものです。
    AKIGOさんのmira、その砲弾形になってますので、お見事と思います。
    なんとなくrajahに似てるなぁ、と。

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    1. ippai_attena19様、

      なるほど、ならば種記載以前にWistuba氏によって栽培化に導入されていたのですかね。
      私の栽培株もなんとなく「それらしい」形になってはきましたが、リーフスパン十五センチほどでまだまだ……、ただ単純に株の年齢とともに袋の形状が変わってきたという印象です。やはり各所で見るような手のひらサイズをいつか、と思っていますが、いつになるやら。
      袋筒が斜めになるあたりは確かにrajahを想起しますね!少数派かもしれないのですが、私はmiraの袋のほうがいくぶん好みだったりしますw

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