Nepenthes tentaculata Sulawesi #1

今日は小雨がちらつき涼しかったですが、ここ数日は残暑がぶり返してきたように思います。またクーラーつけなきゃ……。、
N.tentaculata ネペンテス・テンタキュラータ
ボルネオからスラウェシにかけて広く分布するネペンテスで、種小名tentaculataはラテン語「tentacula=触手、触毛」に由来します。これは捕虫袋の蓋の上面につく毛のことを指しているようです。(僕は昨年こういったラテン語を目にするうち折角だから語学として勉強してみようと思い立ったのですが、be動詞(に相当するもの)の活用が67種もあって、しかも時制が10あるわ名詞の格変化が6個もあるわで、始めて1ヶ月も経たず挫折した記憶があります。恐ろしい言語でしたw)
本種は高山性と言われますが海抜400mから2550mまでに自生しているため温度に対する適応力もあり栽培はやさしい方だと思われます(温度だけが指標じゃないとは思いますが)。ただ、生長は葉の薄い草系ネペンテスのわりに遅いような気もしますね。ちなみに写真の個体はBorneo Exotics由来です。

ピッチャーのアップです。葉と同じかそれ以上の、大きめの袋をつけてくれます。
なるほど、蓋の上に確かに毛が見えます。ネペンテスの幼苗などは漏れなく蓋の上に毛が生えていますよね、何のためなのか。擬態、でしょうか……?
牙なしハマタと言われることの多いtentaculataですが、どうでしょうか。この個体はそこまでN.hamataに似ている印象はありませんが、JIPSのホームページにある本種は実にhamata似ですね。個体差の大きい種で、たとえばボルネオ産のものは葉が分厚く袋も大型になるようです。そのうちいろいろと集めてみたいなあ、と。近縁のN.hamataも好きな種なのですが、個人的には地味と言われがちな本種もスマートな袋筒や菱形に開いた口など十分魅力的だと思います。
針金で支えてやっているのですが、横に向かって伸びていきます。サンツボン産(どこだ?)のN.tentaculataはミズゴケの中を枝分かれしながら這って生長するらしいのですが、このスラウェシのものもあまり立ち上がるタイプではないのでしょうか。アッパーもいつかは……!と思っています。