N.inermis ネペンテス・イネルミス(イナーミス) AWの個体2回目の栽培記録です。上位袋に移行したわけではないので袋はそこまで変わり映えしませんが、記録、ということで。
スマトラ島西部Gadut、Talang山などの標高1500-2600m地点に自生する高山性ネペンテスです。種小名はそのままラテン語inermisから来ておりまして、「unarmed=not armed」すなわち武装していない、おそらく上位袋の襟のないすっきりしたデザインを指すと思われます(たしかにhamataとか武装みたいなものなんでしょうかね……)。小型種とは言え、自生地では上位袋は10cmほどになり蔓は7mにもなるそうです。
すべてのネペンテスのなかでも襟が全く消失した袋を持つのは本種だけです。僕はもともと食虫植物のなかではヘリアンフォラが特別好きだったのですが、本種にぐっと心を掴まれたのをきっかけにネペンテスの世界に足を踏み入れることになりました(何だか繊細そうで栽培に関してはずっと二の足を踏んでいたのですが)。とはいえ、本種の上位袋を見たとき、魅力的な種を「見つけた」というよりも「思い出した」という感覚に近かったことを記憶しています。おそらく小学生やそれ以前に漠然とさまざまなネペンテスの画像を眺めていたときの記憶がどこかに残っていたんだろう、と。襟のなくてきわめてシンプルな袋は、それだけ鮮烈な印象がありました。(いまでは派手な袋も質素なものも、みんなちがってみんないい、なんですがw)
まだ襟のある下位捕虫袋です。細いバネをぐいっと曲げたようなデザイン。
およそ1枚/3週間-1カ月のペースでコンスタントに葉を展開し続けてくれます。環境や置き場所は変えていないのですが、季節によって袋が1個だけだったり4,5個残っていたりと不安定なところもあるものの、株自体は特に問題もないまま概ね普通に育っています。本種の栽培記録をあまり見かけないので人気がないのかと思いきや、このブログで一番閲覧数が多いのが前回のinermisの栽培記録なんです(早めに記録をつけたというのもあると思いますが)。
この品種に上位袋をつけさせるのが第一の目標なので、枯らしてしまわぬように、気長に待ちたいと思います。
スマトラ島西部Gadut、Talang山などの標高1500-2600m地点に自生する高山性ネペンテスです。種小名はそのままラテン語inermisから来ておりまして、「unarmed=not armed」すなわち武装していない、おそらく上位袋の襟のないすっきりしたデザインを指すと思われます(たしかにhamataとか武装みたいなものなんでしょうかね……)。小型種とは言え、自生地では上位袋は10cmほどになり蔓は7mにもなるそうです。
すべてのネペンテスのなかでも襟が全く消失した袋を持つのは本種だけです。僕はもともと食虫植物のなかではヘリアンフォラが特別好きだったのですが、本種にぐっと心を掴まれたのをきっかけにネペンテスの世界に足を踏み入れることになりました(何だか繊細そうで栽培に関してはずっと二の足を踏んでいたのですが)。とはいえ、本種の上位袋を見たとき、魅力的な種を「見つけた」というよりも「思い出した」という感覚に近かったことを記憶しています。おそらく小学生やそれ以前に漠然とさまざまなネペンテスの画像を眺めていたときの記憶がどこかに残っていたんだろう、と。襟のなくてきわめてシンプルな袋は、それだけ鮮烈な印象がありました。(いまでは派手な袋も質素なものも、みんなちがってみんないい、なんですがw)
まだ襟のある下位捕虫袋です。細いバネをぐいっと曲げたようなデザイン。
11月28日現在の草体
AWから入手したのが昨年10月終わりごろだったので、およそ一年。直径は13,4cmほどになりました。AWとは言っても巷で噂される根なしの1.5cm未馴化苗、なんてことはなく、ちゃんと4,5cmはあるものでした。やはり小さな苗を大きくしていくことに栽培の楽しさがある、と初心者のくせに思っているのでAWの小苗もやぶさかではないんです(でも、今年入手したephippiataはあまりに小さくて……w)。およそ1枚/3週間-1カ月のペースでコンスタントに葉を展開し続けてくれます。環境や置き場所は変えていないのですが、季節によって袋が1個だけだったり4,5個残っていたりと不安定なところもあるものの、株自体は特に問題もないまま概ね普通に育っています。本種の栽培記録をあまり見かけないので人気がないのかと思いきや、このブログで一番閲覧数が多いのが前回のinermisの栽培記録なんです(早めに記録をつけたというのもあると思いますが)。
この品種に上位袋をつけさせるのが第一の目標なので、枯らしてしまわぬように、気長に待ちたいと思います。
N.inermisいい感じですね。この種の膨らまないピッチャーは、まるで厚紙で作ったように薄いです。ペラペラなつるの先が膨らんで行きます。この夏、その写真を撮ろうと思ってましたが忘れてしまいました。w
返信削除surfaceさんのような影響力の強いブログで、AW苗の悪いところばっかりが先行してる気がしますが、捨てたもんではない、と実は思ってます。何より彼により、ここからしか入手できない物がいっぱいありますし。
たしかに非常に薄いし、やわらかいですね。水遣りや鉢を動かす際、何かに挟まれて中の消化液が押し出され、垂れてしまうことも多く……しかも粘度が高くてべたべたと糸を引くので困りますw
削除AWについては、最初に輸入する際はやはりマイナスの前知識があってためらいがありましたが、実際入手してみると意外にも育つサイズで拍子抜けした記憶がありますw うちの原種ネペン、ヘリアンの多くがAWからですが、まだ枯れたものもなく。個人的にはやっぱり一番魅力的な業者です(250eで送料、検疫無料ですしw)。
こんばんは、こちらのブログに初めてコメントさせて頂きます。
返信削除ブログ見させてもらっていたのですが、植物体非常に美しいですね。
あと、栽培環境がとても気になります。
当方も室内でワーディアンで育てているのですが、ミズゴケの感じなど全くこのようにキレイになりません^^;
温度、湿度、光、通気のコントロールなど、どのようにされているのかとても気になります!
はじめまして、コメントありがとうございます。ぎゃばんさんのブログも拝見したことがありまして、見事なedwardsianaはため息ものでした。
削除一般的な「日中ケースの上部の戸をあけ、帰宅時に閉める」の繰り返しです。ファンで中の空気を押し出しつつ外部から超音波加湿器のミストを送り続ける、といった具合で、湿度が昼間60-70%、夜間90%ほどになるよう、季節ごとにミストと戸の開閉で調節しています。
まだまだ栽培歴も浅く試行錯誤ばかりですが、近く栽培環境について記事にしようと思いますので、ご覧いただけたらと思いますm(__)m
うちでもAWのN.inermis育てていました。
返信削除50センチくらい伸びたところで、ラッパ型の上位袋がつきました。
上位袋は、液がたまるというより、壷の内壁がねっとり湿っているような感じで
コバエなどが、ムシトリスミレにつかまるように壷の中に張り付いていたのが
印象的でした。
残念ながら上の芽は枯れてしまい、下芽でええ再挑戦中です。
コメントありがとうございます。ねぺんらんどさんのHP、先ほど初めて拝見したのですが、すばらしい自生地写真の眼福にあずかり、特に探検記はたいへん面白く拝読しました。自生地のネペンテスを見るのは僕の夢のひとつです。
削除50cmですか……。うちのはようやく12,3cmですのでまだまだ先は長く険しそうです。
壷の内側に虫を張り付けて捕まえるとは、ネペンテスの中ではひときわ積極的な捕虫ですね。JIPSさんのHPで、粘度の高い消化液は雨水を受けても混ざらず水が多く溜まると自然と傾き排出する、という旨の文章もあり、本種はシンプルながら一番機能的だなと感じています。