ネペンテスの乱獲とそれに誘因された価値観の問題が沸き上がっていますが、個人によって思い入れも捉え方も違うし妥協点もないのかもしれませんね(僕が何か言えることでもないですが……)。本来ベネズエラのテーブルマウンテンやボルネオ島の高山数千メートル地帯に生きるものを、極東の島国の、空気の汚い首都の、学生アパートの一室の、そのまた狭いガラスケースのなかに閉じ込めているわけですから、せめてそのなかで健やかに育ってくれるよう良い環境を作ってやりたいなと僕はぼんやり考えています。
部屋に友人が来ることがしばしばあって、初めて来た人はたいてい沢山の食虫植物を見て驚き、「何のために育ててるの」と訊くんですが、「いや形が好きで育てるのが楽しいから育ててるんだよ」といつも考えるより先に答えています。栽培自体がエゴだとか価値観がどうだとか考え出すと時々わからなくなりそうですが、僕個人としては最初に育て始めたときの感情は忘れずにいたいものです。
部屋に友人が来ることがしばしばあって、初めて来た人はたいてい沢山の食虫植物を見て驚き、「何のために育ててるの」と訊くんですが、「いや形が好きで育てるのが楽しいから育ててるんだよ」といつも考えるより先に答えています。栽培自体がエゴだとか価値観がどうだとか考え出すと時々わからなくなりそうですが、僕個人としては最初に育て始めたときの感情は忘れずにいたいものです。
H.sp'Akopan Tepui'
以前のH.sp.'Angasima'に続いての名前のついていないヘリアンフォラです。ベネズエラのAkopan Tepui標高1800-1900地点に自生する種で、現地では高さ33cm、幅10cmほどにもなる比較的大型の種です。前に記事にしたsp.'Angasima'と比べると、こちらは幾分特徴的な形をしていて、個人的にも好きな種です。本種の前回に記録が'14年2月13日なので、およそ10カ月ぶりですね。こちらもH.heterodoxaと近縁であると文献にはあります。
葉の開き方にもやや特徴があって、葉の先まで切れ込みが入ったのち、捲れるようにしてネクタースプーンが形作られていきます。個人的にはなんとなくH.tateiの葉の形成と似ているなあ、という印象です。この平たいネクタースプーンも本種の大きな特徴のひとつですね。
2014年12月21日現在の草体
ケースの一番奥に置いてあって取り出すと後がたいへんなので、手を伸ばして撮影しました。手前の枯れこんでる葉が最初に記事にしたときのものなのでそれなりには大きくなったかなと思います。前回の記事で「20cmにはしたい」と書きましたが、近いうちにそれくらいにはなりそうな気がしています。ただ、海外のフォーラムでは成長が早い、とよく書かれているものの、うちでは1枚弱/2か月なので、早い印象はまったくなく……。
現地の写真を見ると、多くの株は林のなか、直射日光の当たらないところに自生しており、緑色の強いものが多かったので、もしかしたら日向に生えるH.pulchellaと棲み分けているのかもしれないですね。ということはもっと日陰のほうが良いのかもしれないのですが、やっぱりヘリアンフォラは赤いほうがいいですよね。
ネットで見つけた画像ですが、
順に、H.sarracenioides、H.sp.'Akopan'、H.purpurascens、H.collina、H.heterodoxaだそうです。何となく進化の道筋らしく並べていますが、2枚目の写真として載せたように、この写真にあるsp.'Akopan'は新しく開いたばかりですのでどうなんでしょうw そもそも開いたばかりのピッチャーは形状的にたいていsarracenioidesに似てますし……いやだからこそsarracenioidesが祖先なんでしょうかねw
現地の写真を見ると、多くの株は林のなか、直射日光の当たらないところに自生しており、緑色の強いものが多かったので、もしかしたら日向に生えるH.pulchellaと棲み分けているのかもしれないですね。ということはもっと日陰のほうが良いのかもしれないのですが、やっぱりヘリアンフォラは赤いほうがいいですよね。
ネットで見つけた画像ですが、
順に、H.sarracenioides、H.sp.'Akopan'、H.purpurascens、H.collina、H.heterodoxaだそうです。何となく進化の道筋らしく並べていますが、2枚目の写真として載せたように、この写真にあるsp.'Akopan'は新しく開いたばかりですのでどうなんでしょうw そもそも開いたばかりのピッチャーは形状的にたいていsarracenioidesに似てますし……いやだからこそsarracenioidesが祖先なんでしょうかねw
しょせん趣味なんて、リーガルの中で好きなようにやればいいんです。端から見れば悪趣味と言われようが価値観なんてのはひっくり返る事もよくありますから。
返信削除私は確実に人生の折り返しを過ぎています。自分が居なくなった後の植物の行き先を考えるようになりました。w (AKIGOさんはその有力候補に勝手に決めていますが。。w)
sp"Akopan"これはいいですね。仰るようにタテイの雰囲気がよく似ています。マクファーソン氏の本のとは、感じが違います。これも環境の差ですかねぇ。不思議な植物です。うちのは、未だ幼葉の域をでてません。
僕もそう思います。モラルも思い入れも経済状況も個人で違って、結局法が平等な規範ラインですし。
削除>AKIGOさんはその有力候補に
なんと!しかし、僕にはまだまだ知識も技術も何にもないので、これから長く栽培を続けて経験を積んでいきたいです。
確かにマックファーソン氏の本とは全然違いますね。現地写真を見て魅かれることが多いのですが本種に限ってはAWクローンの画像を見て栽培してみたい、と思うようになりました。どこの栽培品を見ても同じような形で大きくなっているのでこのクローンがこういうものなのかと思っていたのですが、現地では緑一色で平べったくネクターも小さいので栽培下よりよっぽど暗いのかもと思ったりもします。
僕はちょっと大きめの7,8cmサイズで入手したのですが、成長自体は早くないものの成葉のサイズアップは順調な印象があります。